税金・年金・保険・お金 読了 約4分

海外移住しても日本の生命保険は続けられる?

公開 2026年9月4日 Verified2026年9月12日
KUNIGAE

先に答え

  • 生命保険は約款の世界で、公的な一次情報がない。だから「一般にこうなる」ではなく各社に確認するしかない
  • 実務上の分かれ目は、保険料の払込を日本の口座で続けられるかどうか
  • 海外転居の連絡を怠ると、契約に関する通知が届かなくなる。住所変更は出国前に済ませる
  • 医療保険とは別の話。ビザの条件を満たす医療保険は渡航先向けに別途用意する必要がある
この記事の航路(目次)
  1. なぜ「保険会社によります」としか書けないのか
  2. 電話する前に作る1枚の表
  3. 各社に聞く5つのこと
  4. 銀行の扱いを先に確認する理由
  5. 通知が届かなくなる問題
  6. 年金と混同しないこと
  7. いつ動くか
  8. Q&A

移住の準備で後回しになりやすいものの筆頭が、生命保険です。日々の生活に直結しないうえに、調べても「保険会社によります」としか出てきません。

先に答えを書きます。**生命保険は契約を続けられる場合が多く、実務上の分かれ目は「保険料の払込を続けられるかどうか」です。**そして、**この領域には公的な一次情報がありません。**保険業法に基づく約款の世界なので、制度として一律に決まっているわけではなく、各社が自社の扱いを定めています。

だからこの記事では、「一般にこうなります」と書く代わりに、保険会社に電話したときに聞くべきことを整理します。

なぜ「保険会社によります」としか書けないのか

当サイトの方針

当サイトは、政府や公的機関の公式ページで確認できない数字・条件を書きません。生命保険の海外転居時の扱いは各社の約款で決まるもので、公的な一次情報が存在しない領域です。したがって「一般には継続できます」といった断定はせず、確認の手順だけを書きます。なお当サイトは保険業法の観点から、海外の保険業者の紹介も行いません。

電話する前に作る1枚の表

契約が複数あると、口座振替のものとクレジットカード払いのものが混在していることがよくあります。まず次の形で1枚にまとめてください。

契約保険会社払込方法払込のペース通知の送付先
終身保険口座振替/カード月払/年払自宅
医療保険
学資保険
個人年金

この表がないと、コールセンターで何を聞けばよいかが決まりません。

各社に聞く5つのこと

  1. 海外転居後も契約を継続できるか — 商品ごとに扱いが違うことがあります。契約単位で聞いてください
  2. 保険料の払込方法として何が使えるか — 日本の口座は維持できるか、クレジットカードは使えるか、年払いに変更できるか
  3. 住所変更の届出で何が必要か — 海外の住所を登録できる会社と、日本国内の連絡先を求める会社があります
  4. 保険金・給付金の請求手続き — 海外から請求できるか、受取口座に要件があるか
  5. 海外での傷病が給付の対象になるか — とくに医療保障がついている契約

銀行の扱いを先に確認する理由

払込の方法を決めるには、日本の口座が非居住者になったあとも使えるかを先に知る必要があります。日本の金融機関は非居住者の口座の扱いをそれぞれ定めており、扱いが変わる場合があります。

順番としては、

  1. 取引のある銀行に非居住者の扱いを問い合わせる
  2. 使える口座が確定する
  3. その口座で保険料の払込を続けられるか、保険会社に確認する

という流れになります。逆順でやると、保険会社の回答が前提ごと変わってしまいます。

銀行・証券の非居住者の扱いは出国前手続きチェックリストにも項目として入れてあります。

通知が届かなくなる問題

更新・満期・配当の案内は、登録した住所に送られます。海外転居を届け出ないままだと、日本の旧住所に送られ続けます。

日本郵便の転居・転送サービスで実家や納税管理人に転送をかけることはできますが、転送期間は届出日から1年です。長期滞在なら、期限が来たときに誰が更新するかまで決めておく必要があります。

保険会社に海外の住所を直接登録できるなら、そのほうが確実です。登録できるかどうかも確認項目に入れてください。

年金と混同しないこと

生命保険(民間)と公的年金は別の話です。公的年金については、日本年金機構が「海外への転出/海外からの転入」のページで、国民年金の任意加入・厚生年金の扱い・社会保障協定を案内しています。こちらは制度なので、公的な一次情報があります。

年金の扱いは海外移住の前に日本の年金はどうする?にまとめました。

いつ動くか

  1. 2か月前 — 契約を1枚の表にまとめる
  2. 6週間前 — 銀行に非居住者の扱いを問い合わせる
  3. 1か月前 — 各保険会社に電話して5項目を確認する
  4. 2〜3週間前 — 住所変更と払込方法の変更を届け出る
  5. 出国直前 — 郵便の転送手続き(日本国内の受取先へ)

Q&A

海外で加入したほうが安いのでは

海外の保険業者の紹介は当サイトでは行いません(保険業法)。また、日本で加入している契約を解約して入り直す場合、年齢と健康状態によって同じ条件では入れないことがあります。解約は元に戻せないので、継続の可否を確認する前に解約しないでください。

帰国したらどうなりますか

帰国して転入届を出したあと、住所変更を再度届け出ることになります。払込方法を海外滞在用に変更していた場合は、それも戻します。

保険会社が「海外は対応していない」と言った場合は

商品によって扱いが違うため、契約単位で確認してください。継続できない場合の選択肢(払済保険への変更、減額、解約)と、それぞれの結果を聞いたうえで判断することになります。ここは保険会社に相談する領域です。


お金まわりで出国前に決めることの全体像は出国前手続きチェックリストにあります。年金・住民税・納税管理人・銀行・保険は連動するので、順番が大事です。

よくある質問

解約したほうがいいですか

解約は元に戻せません。継続できるかどうかを確認する前に解約すると、同じ条件で入り直せないことがあります。まず各社に確認してください。

医療保険もそのままで大丈夫ですか

日本の医療保険が海外での治療をどこまで対象にするかは商品によります。ビザの条件として医療保険の付保証明を求める国(タイのLTRは5万米ドル以上)では、渡航先向けの保険を別途用意することになります。

学資保険はどうなりますか

払込と満期の受取が続けられるかを確認してください。受取時に日本に居住しているかどうかで、受取口座の扱いが変わることがあります。

Verified2026.09.12

この記事の数字は、以下の公式ページを上記の日に直接開いて確認しました。

本記事は各国政府・日本の公的機関の公開情報をもとに作成した一般的な情報提供です。当サイトはビザ申請の代行・周旋、官公署に提出する書類の作成、 個別の税務判断、海外不動産・投資商品・海外の保険業者の紹介を行いません。制度は予告なく変わります。申請の前に必ず各公式ページと専門家でご確認ください。