CHART 03 — BEFORE LEAVING JAPAN
出国前手続きチェックリスト
移住先のビザが取れても、日本側の手続きが残っていると、出国したあとで詰みます。 しかも多くは「出国してからでは手続きできない」ものです。ここでは日本側で片づける16項目を、やる時期の順に並べました。 チェックした状態はこのブラウザに保存されるので、途中で閉じても続きから戻れます。
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最初に決めること
転出届を出すかどうかで、住民税・国民健康保険・国民年金・マイナンバーの扱いがすべて連動します。 ここを決めないまま個別の手続きを進めると、あとで全部やり直しになります。1番から順に読んでください。
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01. 転出届を出す(住民票を抜くかどうかを決める)
出国14日前〜1年以上の滞在なら、市区町村に転出届を出して住民票を除票にするのが原則です。転出届を出すかどうかで、このあとの住民税・国民健康保険・国民年金・マイナンバーの扱いがすべて連動して変わります。ここが出国前手続きの分岐点です。
「住民票を抜くと不利」「抜かないと脱税」といった単純な話ではなく、滞在期間・収入の出どころ・家族の残留の有無で結論が変わります。迷ったら、抜く/抜かないの両方で何がどう変わるかを書き出してから決めてください。
- 手続きは住んでいる市区町村の窓口(郵送・オンライン可の自治体もある)
- 代理人に任せる場合は委任状が要る
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02. 住民税の残りをどう払うか決める
出国3か月前〜住民税は前年の所得に対してかかり、支払いは翌年度に回ってきます。つまり出国しても「去年の分」は残ります。会社員なら給与天引き(特別徴収)が止まるので、残りを一括で天引きしてもらうか、納付書で自分で払うか、納税管理人に払ってもらうかを選ぶことになります。
選び方は勤務先の給与担当と市区町村の課税課に確認するのが早道です。出国後に納付書が日本の住所に届いても、受け取れる人がいないと滞納になります。
- 勤務先で一括徴収してもらう
- 納付書を納税管理人に渡す
- 口座振替を残す(口座維持の可否は銀行に確認)
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03. 納税管理人を決めて届け出る
出国1か月前〜国税庁の定義では、「出国」とは納税管理人の届出をしないまま国内に住所・居所を持たなくなることを指します。つまり納税管理人を立てるかどうかで、出国前に確定申告(準確定申告)をしなければならないかどうかが変わります。
納税管理人は、日本に住所がある個人か法人であれば親族でもなれます(資格は不要)。ただし実際に申告書を作るところまで任せるなら、税理士に依頼することになります。日本に不動産を残して貸す場合は特に、賃料の源泉徴収と確定申告が毎年発生します。
- 日本に残る親族に頼む(無報酬)
- 税理士に依頼する
- 不動産管理会社が引き受けている場合もある
出典:国税庁 タックスアンサー No.1923「海外勤務と納税管理人の選任又は解任」/国税庁 タックスアンサー No.1920「海外勤務と所得税額の精算」
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04. 準確定申告が必要か確かめる
出国前(該当者のみ)納税管理人の届出をしないで出国する人のうち、確定申告が必要な人は「出国」のときまでに申告(準確定申告)をしなければなりません。給与以外に一定の収入がある人、給与収入が一定額を超える人などが該当します。
会社員の場合、非居住者になる時点で年末調整に相当する精算を行います。自分が該当するかどうかは、勤務先の給与担当か税務署に確認してください。
- 勤務先の給与担当に聞く
- 所轄の税務署に聞く
- 税理士に依頼する
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05. 年金をどうするか決める(任意加入・脱退一時金)
出国1か月前〜海外に転出すると国民年金の強制加入ではなくなりますが、任意加入を選べば日本の年金制度に加入し続けられます。加入期間が将来の受給資格に効いてくるため、放置ではなく「入らない」という選択をしたのかどうかを意識してください。
会社員として海外赴任する場合は厚生年金の扱い(継続か否か)が勤務先経由で決まります。赴任先の国と日本が社会保障協定を結んでいれば、両国で二重に保険料を払う必要がなくなる場合があります。協定の締結状況は日本年金機構のページで確認できます。
脱退一時金は短期在留の外国人向けの制度です。日本人が海外転出したときの制度ではないので、混同しないでください。
- 任意加入する(市区町村または年金事務所)
- 任意加入しない
- 社会保障協定の適用証明書を取る(赴任の場合)
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06. 健康保険を抜けるか、残すかを決める
出国2週間前〜転出届を出すと国民健康保険の資格は失われます。会社の健康保険は在籍のしかた(出向・駐在・退職)で扱いが変わるので、勤務先に確認が必要です。
日本の保険を抜けたあとは、渡航先の公的保険か民間の医療保険でカバーすることになります。ビザ申請の条件として一定額以上の医療保険を求める国があるため(タイのLTRは5万米ドル以上)、ビザの条件と保険の契約を同時に見てください。
- 市区町村で国民健康保険の資格喪失手続き
- 勤務先の健康保険の扱いを確認
- 渡航先の保険/日本の損保の海外旅行・赴任者保険
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07. 銀行・証券口座の非居住者扱いを確認する
出国1か月前〜日本の金融機関は、非居住者になった顧客の口座の扱いをそれぞれ定めています。証券口座は非居住者になると新規の買付ができなくなったり、口座自体を閉じることを求められたりする場合があります。放置して後から知ると、出国後に日本へ戻らないと手続きできない、という状態になりがちです。
「非居住者になります」と伝えたときに何ができなくなるか、を出国前に金融機関ごとに聞いて、書き出しておいてください。
- 取引のある銀行・証券に非居住者の扱いを問い合わせる
- 残す口座と閉じる口座を決める
- 海外送金の手段を先に確保する
※ この項目は制度ではなく各金融機関の約款で決まるため、公的な一次情報がありません。必ず取引先の金融機関に直接確認してください。
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08. 生命保険を続けられるか確認する
出国1か月前〜生命保険は契約を続けられる場合が多い一方、海外転居後の住所変更・保険料の払込方法・保険金の受取方法は保険会社ごとに扱いが違います。とくに口座振替を日本の口座で続けられるかどうかが実務上の分かれ目になります。
保険会社への住所変更の連絡を忘れると、契約に関する通知が届かなくなります。
- 保険会社に海外転居後の取り扱いを確認
- 払込方法を年払いに変更
- 日本の連絡先(納税管理人と兼ねることが多い)を登録
※ 各保険会社の約款によるため、公的な一次情報はありません。
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09. 自宅を売る・貸す・空けるを決める
出国3〜6か月前赴任期間が決まっているなら「貸す」、戻る予定がないなら「売る」、期間が読めないなら「空ける」。判断の軸は戻る確度です。
貸す場合、期間を区切って確実に戻れるようにするには定期借家契約を選ぶことになります。また、日本国内の不動産から得た所得は非居住者になっても日本で課税されるため、納税管理人と確定申告がセットで必要になります(国税庁 No.1926)。
空ける場合も、郵便・固定資産税の納付書・管理費の引き落としをどうするかは決めておく必要があります。
- 売る(一括査定で相場を見る)
- 貸す(リロケーション会社・定期借家)
- 空ける(管理と郵便の手当て)
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10. 子どもの学校(転校・在籍・帰国後)を段取りする
出国3か月前〜在籍校には海外転出することを早めに伝え、在学証明書・成績証明書(英文が要る国が多い)を出発前にもらってください。帰国後に元の学校に戻ることを想定するなら、在籍のまま扱えるかどうかも聞いておきます。
渡航先では日本人学校・補習授業校・インターナショナルスクール・現地校のどれを選ぶかで、その後の進路の選択肢が変わります。文部科学省のCLARINETに、日本人学校・補習授業校の所在と在外教育の情報がまとまっています。
帰国子女枠の受験資格は学校ごとに違い、「海外に何年いたか」「帰国から何年以内か」という条件で線が引かれます。志望校の募集要項を出国前に見ておくと、滞在年数の計画が立てやすくなります。
- 日本人学校/補習授業校
- インターナショナルスクール
- 現地校
- 在籍校での扱いを確認
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11. 海外引越しの見積もりを取る
出国2か月前〜海外引越しの料金は「荷物の容積 × 仕向地 × 輸送手段(船便・航空便)」で決まります。同じ荷物でも国によって金額が大きく変わるので、複数社に同じ荷物リストで見積もりを出させるのが唯一の比べ方です。
別送品(あとから送る荷物)の申告や、渡航先の通関で課税対象になるもの(新品・電化製品・食品など)の扱いは国ごとに違います。見積もりの時点で「通関でつまずくもの」を聞いてください。
- 船便(安いが1〜2か月)
- 航空便(高いが1〜2週間)
- 日本に置いていく(トランクルーム)
- 処分する
※ 料金は各社の見積もりによるため、公的な一次情報はありません。
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12. 車・運転免許を処理する
出国1か月前車は売却・名義変更・一時抹消登録のいずれか。自動車税は4月1日時点の所有者にかかるので、年度をまたぐかどうかで判断が変わります。
運転免許は、有効期間内に日本に戻れないなら出国前の更新(特例更新)ができる場合があります。渡航先で運転するなら国際運転免許証か現地免許への切替が要ります。
- 売却
- 一時抹消登録
- 家族に名義変更
- 国際運転免許証を取る
※ 手続き先は運輸支局・警察(運転免許センター)です。取り扱いは管轄で異なるため、出発地の窓口に確認してください。
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13. 携帯電話・通信をどうするか決める
出国2週間前日本の番号は、SMS認証(銀行・証券・行政サービス)のために残しておきたい場面が多くあります。解約すると、日本のサービスにログインできなくなる連鎖が起きがちです。
「解約」「休止」「格安SIMに移して番号だけ維持」のどれにするかを、SMS認証で使っているサービスを棚卸ししてから決めてください。
- 解約
- 一時休止
- 格安SIMに移して番号維持
- 渡航先でeSIM
※ 各通信事業者の規約によります。
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14. マイナンバーカードを国外転出後も使えるようにする
出国2週間前国外に転出してもマイナンバーカードを使い続けられる仕組み(国外転出者向けのカード)があります。転出届を出すときに窓口で申し出る必要があるため、転出届と同時に処理するのが確実です。
マイナンバー自体は転出しても失われません。帰国して転入届を出せば、同じ番号が使われます。
- 国外転出者向けカードの継続利用を申し出る
- 返納する
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15. 郵便の受け取り先を決める
出国1週間前日本郵便の転居・転送サービスは国内の新住所に転送するもので、海外には転送されません。日本国内に受け取ってくれる人(実家・納税管理人)を決めて、そこに転送をかけるのが現実的です。
転送期間は届出日から1年です。長期滞在なら、期限が来たときに誰が更新するかまで決めておいてください。
- 実家に転送
- 納税管理人に転送
- 私書箱・郵便物転送サービス
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16. 在留届を出す(出国前に準備だけしておく)
到着後3か月以内外国に3か月以上滞在する日本人は、在留届を出すことが義務づけられています。オンライン(ORRnet)で出せるので、出国前にアカウントを作り、住所が決まった時点で提出するのが一番手間がありません。
在留届を出しておくと、災害・事件のときに大使館・総領事館から連絡が来ます。3か月未満の滞在なら「たびレジ」が対応します。
- ORRnetでオンライン提出
- 在外公館の窓口で提出
日本のサービスを使って片づける
上のうち、自分でやるより外に出したほうが早い項目があります。掲載しているのは日本国内の事業者のみです。 海外の保険業者・海外不動産・投資商品は、規制と利益相反の観点から当サイトでは扱いません(広告掲載ポリシー)。
納税管理人・非居住者の確定申告を任せる
税理士の紹介サービスです。当サイトは個別の税務判断を行いません。
海外引越しの見積もりを取る
同じ荷物リストで複数社に出すのが唯一の比べ方です。
海外旅行・赴任者保険(国内損保)
ビザの条件で医療保険の付保証明が要る国があります(タイのLTRは5万米ドル以上)。英文証明が出せるかを先に確認してください。
自宅を売る・貸す
海外不動産の購入には一切誘導しません。日本の持ち家をどうするかだけを扱います。
学校探し・下見
学校選びは現地訪問が効きます。エージェントの手数料体系は各社で違います。
海外送金の手段
日本の資金移動業者として登録された法人のサービスのみを掲載しています。
- Wise(ワイズ・日本法人)公式公式サイト通常リンク
日本の資金移動業者として登録された法人のサービス。海外送金の手数料と為替レートの比較用。口座の維持要件は居住地の変更で変わることがある。
このチェックリストの制度部分は、以下の公的機関のページを上記の日に直接開いて確認しました。金融機関の約款・引越し料金など、公的な一次情報が存在しない項目には各設問の中でその旨を書いています。
- 総務省「住基ネット(住民基本台帳)」 総務省
- 総務省「地方税制度|やさしい地方税」 総務省
- 国税庁 タックスアンサー No.1923「海外勤務と納税管理人の選任又は解任」 国税庁
- 国税庁 タックスアンサー No.1920「海外勤務と所得税額の精算」 国税庁
- 日本年金機構「海外への転出/海外からの転入」(社会保障制度への加入) 日本年金機構
- 国税庁 タックスアンサー No.1926「海外勤務中に不動産所得などがある場合」 国税庁
- 文部科学省「CLARINET(海外子女教育・帰国児童生徒教育等に関する総合ホームページ)」 文部科学省
- マイナンバーカード総合サイト(地方公共団体情報システム機構) マイナンバーカード総合サイト
- 日本郵便「転居・転送サービス」 日本郵便
- 外務省「在留届電子届出システム(ORRnet)/たびレジ」 外務省