ビザ・滞在許可 タイ 読了 約5分
タイのLTRビザで家族は帯同できる?
先に答え
- LTRは配偶者と20歳未満の子を帯同でき、扶養家族は保持者1人につき最大4名まで
- 同性婚はタイ法で認められ扶養家族として申請できる。パートナーシップは対象外と公式に明記
- 扶養家族にも医療保険5万米ドル以上、または社会保険、または1人あたり2.5万米ドルの預金12か月以上が必要
- DTVについては2026-09-12時点でタイ政府の公式ページから条件を確認できなかったため、当サイトは数字を掲載しない
「タイに移るとして、妻と子どもはどうなるのか」。移住の検討がビザの段階に入ると、必ずここに突き当たります。制度の名前は分かっても、家族の扱いが書かれている場所が見つからないことが多いためです。
先に答えを書きます。タイのLTRビザは、配偶者と20歳未満の子を扶養家族として帯同できます。人数は保持者1人につき合計4名まで。これはタイ投資委員会(BOI)の公式ページに明記されています(2026-09-12 確認)。
そして、扶養家族にも医療保険または預金の要件が個別にかかります。本人の条件を満たしただけでは足りません。ここが見落とされやすいところです。
扶養家族として認められる範囲
BOIの公式ページに書かれている内容は次のとおりです。
- 対象 — LTRビザ保持者の配偶者と20歳未満の子
- 人数 — 保持者1人につき、扶養家族は合計4名まで
- 同性婚 — 現在は扶養家族のカテゴリで申請できると明記されている
- パートナーシップ — 現在タイ法で認められておらず、扶養家族として申請できないと明記されている
- 必要書類 — 本人と家族であることを確認する、扶養家族のスポンサーシップに関する同意書
- 子の扱い — 20歳になるまで扶養家族のビザが与えられる
扶養家族にかかる保険・預金の要件
扶養家族には、次のいずれかが求められます。
- 医療保険5万米ドル以上の付保、または
- タイの社会保険を受給していること、または
- 申請者または扶養家族本人の名義で、1名あたり2.5万米ドルを12か月以上預金していること
本人の要件(医療保険5万米ドル以上/社会保険/10万米ドルを12か月以上)とは別枠です。家族4人なら、預金で満たす場合は本人10万米ドル+扶養家族3名×2.5万米ドル=17.5万米ドルになります。
申請の手順
扶養家族の申請にはやや独特な順番があります。BOIの公式ページによると、
- 扶養家族は1人につき1つ、別々のアカウントを作る
- 主たる申請者が先に申請を開始し、書類番号(DOC.NO)を取得する
- その後に扶養家族が申請を提出する
- 主たる申請者が自分のアカウントにログインして、扶養家族の申請を承認する
この順番を守らないと紐づけが完了しません。
本人の条件は4類型のどれか
LTRは対象者ごとに4つの類型に分かれています。家族帯同はどの類型でも可能です。
| 類型 | 主な条件 | 就労 |
|---|---|---|
| Wealthy Pensioner | 50歳以上/不労所得 年8万米ドル以上(4万〜8万米ドルならタイへ25万米ドルの追加投資) | 可 |
| Wealthy Global Citizen | 資産100万米ドル以上/タイへ50万米ドル投資/年収8万米ドル以上 | 可 |
| Work-from-Thailand Professional | 年収8万米ドル以上/雇用主が上場企業または直近3年合計5,000万米ドルの売上 | 可 |
| Highly-Skilled Professional | 年収8万米ドル以上/重点産業での5年以上の経験 | 可(個人所得税17%) |
Wealthy Pensioner で注意が要るのは、給与所得は算入されないという点です。年金・賃料・実現キャピタルゲイン・配当・利息などの不労所得だけで年8万米ドルを数えます。
滞在は10年(初回5年+条件を満たせば5年延長)。ビザ手数料はタイ国内で受領する場合5万バーツ(約23万円・1バーツ4.66円換算/2026-09-11時点のレート)。在外タイ大使館・総領事館やe-Visaで受領する場合は、これより高くなることがあると公式に書かれています。
「入るとき」と「いる間」は別の話
全類型に共通する注意書き
BOIの公式ページには、投資額・雇用状況・銀行口座の残高・保険の付保を、ビザの有効期間中ずっと維持しなければならないと書かれています。申請時に条件を満たすことと、10年間それを維持することは別の話です。
これは声の集計とつながります。タイ移住についてXに投稿された284件を分類し、本人の声165件を論点別に数えたところ、お金の論点13件のうち7件が不満でした。内容は「税金目的で移住したが大損失を出した」「滞在8か月で残金がほぼゼロになった」といった、資金計画が崩れた側の話です。入口の条件を満たしたあと、維持できるかどうかは別の問題として立ち上がります。
集計の方法と限界はタイの声のページに書いてあります。
DTVについて、当サイトが書かないこと
DTV(Destination Thailand Visa)は検索でよく出てくる制度ですが、当サイトは条件の数字を掲載していません。
2026年9月12日に確認した状況は次のとおりです。
- タイ外務省のDTVページ(mfa.go.th/en/page/dtv および /en/content/dtv)はHTTP 200を返すが、本文は「PAGE NOT FOUND」
- 公式e-Visaポータル(thaievisa.go.th)はJavaScriptで描画され、本文を取得できない
- 領事局の査証種別一覧にDTVの掲載がない
- 入国管理局サイト(immigration.go.th)は403で到達できない
数字が見つかるのは民間の代行業者のページだけでした。それらの数字が正しいかどうかを当サイトは判定できないため、掲載しません。DTVを検討している場合は、公式のe-Visaポータルで直接ご確認ください。
この判断は制度変更ログにも記録しています。
Q&A
子が20歳になったらどうなりますか
扶養家族のビザは20歳になるまで与えられる、と公式ページに書かれています。その後の在留資格をどうするかは、本人が別の資格を取るかどうかの問題になります。BOIの窓口に確認してください。
保険はタイの保険会社でないとだめですか
BOIの公式ページは補償額(5万米ドル以上)を要件として書いており、保険会社の所在地の指定は見当たりません。ただし実務上、英文の付保証明が必要になります。日本の損害保険会社で発行できるかを先に確認してください。当サイトは保険業法の観点から海外の保険業者の紹介を行いません。
審査にどのくらいかかりますか
書類が揃った後、資格審査の結果は20営業日以内に通知される(追加書類を求められた場合はさらにかかる)と公式に書かれています。また、政府機関の判断は最終的かつ拘束力を持つとも明記されています。
他国と横に並べるなら国別ビザ条件テーブルへ。マレーシアMM2Hの家族帯同(両親・義両親まで含む)とは範囲が違うので、比べると特徴が見えます。
よくある質問
扶養家族は何人まで連れていけますか
LTRビザ保持者1人につき、扶養家族は合計4名までと公式ページに書かれています。配偶者と20歳未満の子が対象です。
同性のパートナーは帯同できますか
同性婚はLTRの扶養家族として申請できる、と公式ページに明記されています。一方でパートナーシップは現在タイ法で認められておらず、扶養家族として申請できないとも書かれています。
DTVで家族は帯同できますか
2026-09-12時点でタイ政府の公式ページからDTVの条件を確認できなかったため、当サイトでは数字を掲載していません。公式のe-Visaポータルで最新の条件をご確認ください。
この記事の数字は、以下の公式ページを上記の日に直接開いて確認しました。
- Thailand Board of Investment「LTR Visa」 タイ投資委員会(BOI)
- Royal Thai Government「Thailand e-Visa(公式申請ポータル)」 タイ王国政府 e-Visa