教育移住・子どもの学校 マレーシア 読了 約6分

マレーシア教育移住は年間いくらかかる?

公開 2026年9月12日 Verified2026年9月12日
KUNIGAE

先に答え

  • 費用は「公式に金額が決まっている固定費」と「学校ごとに違う変動費」に分かれる。前者だけは先に確定できる
  • MM2Hシルバーなら定期預金15万米ドル(約2,313万円)+参加費RM1,000+RM60万以上の住宅購入が公式の要件
  • 学費は学校ごとに違い、日本語の記事で出回る「年間◯万円」は出典が示されないことが多い。各校の公式Fee Pageの数字を自分で拾う
  • マレーシア移住の声176件のうち51件(29%)が教育の話題で、満足12・迷い11・不満7と割れている
この記事の航路(目次)
  1. 公式に金額が決まっている部分はいくらか
  2. 学費はなぜ「年間◯万円」と書けないのか
  3. 声の集計では、教育の何が語られていたか
  4. いつ何を決めるか
  5. Q&A:よく詰まるところ

「子どもを日本の受験一本の環境から出したい」「英語が身につく場所で育てたい」。マレーシアを調べ始めるとき、最初に知りたいのは制度の名前ではなく、お金です。年間いくらかかるのか。そこが読めないと、何も決められません。

先に結論を書きます。マレーシア教育移住の費用は「公式に金額が決まっている固定費」と「学校ごとに違う変動費」の2つに分かれ、前者だけは今日この場で確定できます。MM2Hの資金要件はマレーシア観光芸術文化省(MOTAC)が公式ページに金額を明記しており、区分ごとに一円単位まで計算できます。一方、学費は学校が個別に決めるもので、「マレーシアのインターは年間◯万円」という一般論は成立しません。

だから、この記事では固定費を先に確定させ、変動費は自分で埋めるための項目リストを渡します。

公式に金額が決まっている部分はいくらか

MM2Hに参加する場合、以下はMOTACが公式に定めた金額です(2026-09-12 確認)。円換算は1米ドル154.2円・1リンギット37.92円で計算しています(レートは2026-09-11時点)。

区分定期預金参加費(一度きり)住宅購入の下限パスの期間就労
シルバー15万米ドル(約2,313万円)RM1,000(約3.8万円)RM60万(約2,275万円)5年不可
ゴールド50万米ドル(約7,710万円)RM3,000(約11万円)RM100万(約3,792万円)15年不可
プラチナ100万米ドル(約1.5億円)RM200,000(約758万円)RM200万(約7,584万円)20年
SEZ/SFZ(フォレストシティ)6.5万米ドル(21〜49歳)/3.2万米ドル(50歳以上)RM1,000(約3.8万円)フォレストシティ内の物件10年不可

教育移住を考える世帯にとって重要なのは、この表の「住宅購入の下限」が任意ではなく必須だという点です。MOTACの公式ページには「承認後に住宅を購入し所有することが必須」「10年間は売却不可(上位物件への買い替えは可)」と書かれています。つまりシルバーでも、定期預金と住宅購入を合わせて4,500万円規模の資金移動が前提になります。

もうひとつ、シルバー・ゴールド・SEZは就労も事業活動も不可です。公式ページの表記は「BUSINESS/INVESTMENT ACTIVITIES: Not allowed」「CAREER OPPORTUNITIES: Not allowed」。働きながら子どもを通わせる形にしたいなら、MM2Hはプラチナだけが該当します。

滞在日数の条件もあります。全区分共通で年間90日(累計)のマレーシア滞在が必要です。ただし25〜49歳の参加者は、この日数を本人と扶養家族で合算して満たせる、と公式に書かれています。

更新のときにかかるお金

パスの更新費はシルバーRM1,500・ゴールドRM3,000・プラチナRM5,000(本人と扶養家族の合計)。更新時には有効なパスポート、最新の健康診断書、健康保険の3つが必要です。

学費はなぜ「年間◯万円」と書けないのか

マレーシアのインターナショナルスクールは、学校ごとにカリキュラム(英国式・米国式・IB・オーストラリア式)も料金体系も違います。同じクアラルンプールの中でも、学年が上がるほど授業料が上がる設計が一般的で、さらに入学時の一度きりの費用が積み上がります。

日本語の記事に出てくる「年間◯万円」は、どの学校の何年生の、どの年度の数字なのかが示されていないことがほとんどです。**学校の公式サイトには Fee Schedule / School Fees というページがあり、そこに年度ごとの金額が出ています。**比べるならその数字です。

拾うべき7項目

志望校ごとに、次の7つを分けて書き写してください。まとめて「学費」と呼んでしまうと、学校同士を比べられなくなります。

  1. 出願料(Application Fee) — 返還されない。願書を出した時点で発生する
  2. 入学金(Enrolment / Registration Fee) — 一度きり。学校によっては兄弟割引がある
  3. デポジット(Refundable Deposit) — 退学時に返る前提の預け金。返還条件を必ず読む
  4. 授業料(Tuition Fee) — 学年別。年額表示か学期(Term)別表示かを揃えてから比べる
  5. 施設費(Facility / Development Fee) — 毎年かかる学校と、入学時だけの学校がある
  6. スクールバス — 距離で決まる。住む場所を決める前に確認する
  7. 制服・教材・課外活動 — 学校によって「別途」の範囲が大きく違う

この7項目を3校分並べると、最初に見ていた「授業料」だけの比較とは違う順位になることがあります。

声の集計では、教育の何が語られていたか

当サイトでは、日本語圏のXに投稿されたマレーシア移住に関する324件を分類し、移住した/しようとしている本人の声176件を論点別に数えました(収集 2026-09-11)。

教育は51件で全体の29%を占め、論点の1位でした。内訳は情報共有15・満足12・迷い11・不満7。満足と迷いと不満がほぼ同じ重さで並んでいるのが特徴で、「行けば解決する」とも「やめたほうがいい」とも読めません。

内容としては、多文化の環境そのものを評価する語りが中心にある一方で、日本式の学習量との差に戸惑う趣旨の投稿が複数ありました。学校説明会への参加や転校のタイミングを起点に移住が具体化していく流れも見えます。

集計の方法と限界はマレーシアの声のページに全部書いてあります。

いつ何を決めるか

学年の切り替わりに合わせるなら、逆算はこうなります。

  1. 12か月前 — 志望校を3校に絞り、7項目の費用表を作る。同時にMM2Hのどの区分が自分の資産で成立するかを確認する
  2. 9か月前 — 現地を訪問して学校を見る。住む場所とスクールバスの経路がここで決まる
  3. 6か月前 — 出願。学校によって選考時期が違うので、この時点で日本側の出国前手続きを並行して始める
  4. 3か月前 — 在籍校に転出を伝え、英文の在学証明書・成績証明書をもらう
  5. 1か月前 — 海外引越しの手配、住民票・年金・健康保険の手続き

日本側の手続きは、出国してからではできないものが多くあります。学校のことだけを見ていると、ここが丸ごと抜けます。

Q&A:よく詰まるところ

定期預金の15万米ドルは、日本円でいつ用意すればいいですか

MM2Hの資金要件は米ドル建てなので、必要な円の額は為替で動きます。この記事の換算は1米ドル154.2円(2026-09-11時点)ですが、申請から着金までのあいだにレートは変わります。円で予算を立てるときは、現在のレートに余裕を乗せた額で見ておくのが現実的です。

住宅を買わずに賃貸で暮らすことはできますか

MM2Hの参加者としては、承認後の住宅購入が公式に必須とされています。賃貸だけで参加する形は公式ページには書かれていません。

SEZ区分は資金要件が低いですが、教育移住に使えますか

定期預金は6.5万米ドル(21〜49歳)と他の区分より大幅に低い一方で、購入する物件がジョホール州のフォレストシティに限定されます。クアラルンプールの学校に通うことを前提にしているなら、居住地の条件が合いません。ジョホール州内の学校を選ぶかどうかが分かれ目です。

就労できないなら、収入はどうすればいいですか

シルバー・ゴールド・SEZはマレーシア国内での就労・事業活動が不可なので、収入源は国外に置くことになります。ただし、日本側の税務上どう扱われるかは居住地の判定や所得の種類で変わります。ここは個別の判断になるため、税理士に確認する項目として上のリストにまとめました。


公式の条件を横に並べて見たい場合は国別ビザ条件テーブルへ。マレーシア以外と比べるなら、タイ・ポルトガル・UAE・シンガポール・インドネシア・フィリピンの条件も同じ表に入っています。

よくある質問

MM2Hの定期預金15万米ドルは使えなくなるのですか?

承認後、住宅購入・教育・医療・観光を目的として元本の最大50%まで引き出せる、とMOTACの公式ページに書かれています。全額が塩漬けになるわけではありませんが、引き出しの目的が限定されています。

MM2Hを取らずに教育移住はできますか?

子どもが学生パスで通学し、親が別の在留資格を持つ形は実際にあります。ただし親の在留資格の種類によって就労の可否も変わるため、どの組み合わせが成立するかは渡航先の要件で決まります。当サイトは申請の代行・助言を行わないため、具体的な組み合わせは公式の窓口でご確認ください。

子どもは現地の大学まで進めますか?

MM2Hの扶養家族(子)はマレーシア政府認定の高等教育機関まで就学でき、既存のMM2Hパスのまま、または自動的に学生パスが付与される、とMOTACの公式ページに書かれています。

Verified2026.09.12

この記事の数字は、以下の公式ページを上記の日に直接開いて確認しました。

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